第1回目となる物資等支援・受援体制検討会を2月21日に開催しました。
前回の長岡協働型災害ボランティアセンター勉強会「災害時の物資支援を考える」(http://ndcvc.org/?p=780)では、東日本大震災や熊本地震において物資支援などで活用されたスマートサプライの経緯や仕組みなどを紹介いただき、その活用の可能性について考えました。
今回開催した「物資等支援・受援体制検討会」では、このスマートサプライのより具体的な活用を検討するために、長岡において災害が起こった場合にスムーズに物資等の支援を受け取るにはどうしたらよいか?また、他地域で災害があった場合にはどのように支援を行ったらよいか?を長岡市内を中心とする22のNPO、行政、企業などの団体の皆さんに集まっていただき、意見交換が行いました。
前半は、東日本大震災当時の支援の成果や課題を振り返ると共に、東日本大震災の際に知元スーパーの原信さんに物資支援のご協力をいただいた事例(http://ndcvc.org/?p=791)や過去の災害によるNPO法人コメリ災害対策センターさんの物資支援の取組みなど、県内企業の災害時の支援活動を報告いただきました。
その上で、前回の勉強会で報告いただいたスマートサバイバープロジェクトの矢崎さんより改めてスマートサプライの仕組みの説明やスマートサプライのデモを行っていただき、参加者の皆さんにスマートサプライの可能性や課題を考えていただきました。
後半は、第一部の話を踏まえて「長岡市における災害時の物資等を受援する際の課題と可能性を考える」「他地域での災害時における物資等の支援の課題と可能性を考える」と言う二つのテーマでワークショップを行い、参加者の皆さんから幅広いアイデアやご意見をいただくことが出来ました。
ワークショップにおいては、「スマートサプライは在庫管理や削減に有効」「情報の見える化は有効」「細かいニーズを把握できる」などと言った肯定的な意見が出された半面「どのように住民に知ってもらい使ってもらえるかが課題」「避難所の仕組みが出来上がってからでないと活用が難しい」「個人ニーズが出てくると優先度のつけ方が難しい」「平時から使える仕組みにすることが大切」と言った課題も見えてきました。
今後は、次回の検討会に向けて、皆さんからの意見を参考に論点を整理して、長岡における物資の支援・受援体制を整備するにはどうしなければいけないかについて議論を深め、災害時の備えを高めていく予定です。
【参考】検討会のプログラム
第一部 過去の災害における物資支援・受援の課題とスマートサプライの可能性
- 過去の災害における物資支援・受援の実績と課題
- 東日本大震災ボランティアバックアップセンターによる被災地への物資支援の成果と課題
- 東日本大震災ボランティアバックアップセンターによる長岡市内の避難所への物資支援の成果と課題
- 新潟県内企業による災害時の物資支援の状況(20分)
-東日本大震災における物資支援;アクシアル リテイリング株式会社
-災害時における物資支援の取組み;NPO法人コメリ災害対策センター
- スマートサプライを用いた物資受援・支援システムの概要(45分)
第二部 ワークショップ「長岡市における災害時の物資等を受援する際の課題と可能性を考える」
第三部 ワークショップ「他地域での災害時における物資等の支援の課題と可能性を考える」