第2回広域災害対応検討会を開催しました

第2回広域災害対応検討会では、南陽市や広島での災害を受けての中越としての災害対応のあり方や、第1回検討会を受けての広域災害発生時の支援体制について議論を行いました。

以下議論の要旨です。

災害対応について

  • 地理的な位置によって支援レベルを事前に設定しておくと良い。例えば隣県は支援レベルAといった具合に。
  • 要請がなくても自主的に支援をするとしたら支援レベルAの隣県地域が現実的。その他の地域は募金や物資支援などが中心となる。
  • 遠方でも要請によってはリーダー格が入ってシステム構築を支える支援は可能である。そこで出た課題などを持ち帰ってくることは次なる災害に備えて中越においても知見の蓄積が出来ることになる。
  • 以上のような内容の災害時の支援活動ガイドラインを作っておき、それに基づき動いた方が良い。
  • 募金活動などは学生等若い人たちをもっと巻き込んで行う必要がある。若者や子どもと思いを共有し、募金やリサイクル事業などを行っていくことは、彼らの社会参加や人材育成にもつながる。

広域支援について

  • 支援を行うに際して一番最初に誰にコンタクトを取るかが大事。2番目以降はそこからどのようにつなげていくかというシステムを考えた方が良い。
  • まずは既存のネットワークを活かす。既存の人たちに広域災害支援の意識付けをしていく必要がある。
  • 各地でハブになれるような民間の人達と繋がれるとよい。民間であればレアなニーズのある人達に特別な支援を提供することも出来る。
  • いざという時に枠から外れて動いてくれる人は現実的には少ないが、いざという時に備えて意識共有をしておくことは大切。
  • 今長岡でやっていることを全国に向けて発信しつつ、視察を受け入れて長岡の存在を知ってもらうことが一番のネットワーク構築になる。

第1回広域災害支援対応検討会を開催しました。

東日本大震災の経験を次の広域災害時の対応に活かすために「広域災害対応検討会」を開催しました。
長岡市社協、国際ロータリー、市内NPO団体など、災害時に長岡で協働・連携して災害支援活動を行う団体の皆さん方々にお集まり頂き、広域災害時の物資支援を中心に議論を行いました。

東日本大震災の際には300トン近くの支援物資を被災地に送り届けているのですが、その半分近くが宮城県内に送り届けられています。
その理由は宮城県においてはGAMBARO↑MIYAGI宮城復興支援センターがいち早く長岡からの支援物資の現地受け入れ拠点となって下さり、現地への物資配布ならびに現地ニーズ収集の拠点として機能したからに他なりません。

このような経験から発災前から支援の受け皿となる団体と手を組んでおくことの重要性が確認されました。
また、ただ単にネットワークを組んでおくだけでなく、そういった団体と災害時の体制や、被災時に起こり得る出来事、支援のノウハウ等について情報交換を行っていくことが、災害時のスムーズな支援につながることも確認されました。

災害ボランティアの登録の必要性などについても話し合われましたが、災害のためのボランティアの登録と言うよりも平時に活動している様々なボランティアの皆さんがいることから、そういったボランティアの皆さんが災害時にどういった役割を果たせるかを考える方が大事ではないかといった議論もなされました。

次回は、今回の議論をベースに実質的な動きへとつなげるためのワークショップなどを交えながら議論を実施する予定です。

平成24年度 第5回協働型災害支援活動検討会

第5回検討会では、これまでの検討会での議論をふり返り、「長岡方式・協働型災害ボランティアセンター設置・運営ガイドライン」をどのようにまとめるかについて意見交換を行った。

また、その他災害ボランティアセンターに関係する以外では以下のような話がなされた。

要援護者

  • 避難所に行きたくても行けないの、出遅れるのが要援護者。要援護者の目線をもっと入れるべき。
  • 障がい者も障がいによって支援のあり方が違う。様々な障がいの団体とつながる機会が必要。

避難所

  • 一旦、命を守って、次に支援を受けられるような二段階避難のような考え方も必要。
  • 学校とコミセン、避難所との連携と言う視点で、避難所として使える教室などを予め考えておけると良い。
    etc…

次年度の報告性

  • 検討会から連絡会のような形に移行させたい。
  • 災害時の対応と平時における連携について分けて議論を実施したい。平時の取り組みが災害時に活かせるように。

平成24年度 第4回協働型災害支援活動検討会

第4回協働型災害支援活動検討会では、防災&交流フェアのふり返り、雪害ボランティアセンターの設置・運営等について協議が行われた。

10月にながおか市民防災公園で行われた防災&交流フェアでは、仮想の災害ボラセンを設置し、会場運営のためのボランティア募集を行ったり、防災の意識啓発やつながりづくりのための様々なイベントが実施された。以下にふり返りで話された主な内容を記述する。

  • 市民協働センターと社協の協働でボランティアセンターを運営でき、通常のつながりの中でボランティア募集もかけられた。
  • 外国人参加者に防災フェアのブースを廻ってもらい好評であった。
  • 安全士会としても外国人対応は考えていかなければならない。
  • 防災キャンプでは、参加者自身で役割分担などを考えてもらい、実際に動いてもらったが、災害を想定した良い訓練になった。
  • になニーナが実施した福島の若いお母さん達のワークショップでは、同じ視線を持つ長岡の主婦とつながる中で、一緒に何かつながるのではないかということを感じさせられた。

雪害ボランティアセンターの設置・運営の議論では、当初、長岡市の福祉総務課より除雪助成についての説明をしていただき、検討会としてどのような協力が出来るかを確認した。
また、今後、地域共助を削がずに強化し除雪支援の体制を作り上げていくためにも、コミュニティセンター等を通じて地域で活動を行っている除雪団体の調査などを行い、雪害時にはそういった団体をボラセンでサポート出来るような体制を作り上げていくことが確認された。

その他、自主防災会の活動の底上げを図るために、自主防災会活動を活発に実施している団体の発表会を長岡市と中越市民防災安全士会と協働で行うことが中越防災安全推進機構から報告された他、事例収集の協力についてお願いがなされた。

平成24年度 第3回協働型災害支援活動検討会

冒頭、前回の会議の中で話が出た社協が実施している災害ボランティアコーディネーター研修のシステムについて社協から説明していただいた。
災害ボランティアコーディネーター研修システムは災害発生時にスムーズに県内社協の応援体制をつくるためのシステムで、上級、中級、初級が設けられている。
上級、中級、初級ともに、過去の災害支援活動にどれだけ関わったかと言うことを前提に登録しているが、それだけだと災害が発生しないとコーディネーターの養成が出来ないので、研修修了者が登録できるシステムが作られた。
被災地が求める人材と応援社協が派遣できる人材にミスマッチが出る可能性はあるものの、東日本大震災の職員派遣にも機能させることが出来た。

その後、これまでの議論を踏まえて検討会の今後の方向性について議論を行った。これまでは災害時の対応についての議論が主であったが、平時からの減災のための検討にシフトしていくために、意見交換を行った。
まず、検討会メンバーにそれぞれの所属団体の平時の活動内容について説明をしていただいた後に、どのように連携が可能かなどについて議論を深めた。今後の方向性は以下の通り

  • 災害時の連携の支援体制構築の第一フェーズから、平時の連携を検討する第二フェーズへ
  • テーマ型コミュニティの連携については、検討会メンバーを中心に実施する。例えば、自分たちの団体で出来ることは限られているので他団体と連携することで活動(イベント)の活動を広げる。また、各団体が抱えている課題を他団体の知恵を借りて解決する。
  • 地縁型に関しては地域での様々な事例が出てきたので、そういった事例の発表の場づくりなどを検討し、地域防災力の底上げを図っていくための議論を継続して行く。
  • 災害対応は毎年起こり得る雪害を想定して、ボラセンの立ち上げ・運営や地域への周知などに関して議論を継続し、防災力を高めていく。

平成24年度 第2回協働型災害支援活動検討会

冒頭、九州北部豪雨災害支援活動報告を行い、被災地支援に行っていた担当者より被災地における被災地の状況や課題などについて報告を行った。

国際ロータリー第2560地区が地域協働ネットワークセンターを立ち上げ、ロータリーとしても地域で災害が発生した時に動けるような体制整備を進めていることからその動きについても紹介させていただいた。

その後、災害ボラセンの常設化について意見交換を行った。主な内容は以下の通り。

  • 資金を得る目的で常設化すると、逆に組織維持のために資金が必要となるため、本末転倒になってしまう可能性があるので、資金調達と常設化の議論は分けた方が良い。
  • 常設化しないと企業から平時に寄付を集めるのは難しい。ただし、発災時であれば、経営者としてもお金を出しやすい。
  • 常設型ボラセンに社協が関わるような形だと、社協の本来業務がおろそかになる可能性がある。
  • この検討会自体を平常時のボラセンとして考える考え方もある。
  • 様々な団体が他の団体と連携して活動できることを知ってもらい、団体同士が連携していければ良い。
  • このネットワークの中で研修やイベントを開きながら防災力を高めていくことは可能である。

その他、以下のような意見も上げられた。

  • 本検討会に参加しているメンバーの経験値は高まっているが、広がりがない。底辺を広げていくことが重要。
  • リーダーがいる地域といない地域で差が出ている。その差をどう縮めていくか考えることが必要。
    etc…

平成24年度 第1回協働型災害支援活動検討会

これまで被災時対応検討会として様々な議論を行ってきたが、平成24年度より長岡市の委託事業として協働型災害支援活動検討会と名称を変え、検討を行った。

第1回目の検討会では、検討会の背景ならびに目的について長岡市より説明頂いた後、長岡協働型災害ボランティアセンターについて、体制、コーディネーター・リーダー育成、障がい者団体との連携強化、消防との情報共有、行政との連携、活動資金の確保と常設ボラセンの可能性、地域防災拠点、災害ボランティアの確保などの観点から意見交換を行った。

平成23年度 第3回被災時対応検討会

前年度に引き続き平成24年も大雪に見舞われ、雪害ボランティアが開設されたため、その活動報告ならびに意見交換が行われた。主な意見交換の内容は以下の通り。

  • 事前に豪雪時の対応を決めておいたため、先手先手で活動が出来た。活動期間計7日間、活動件数86件、ボランティア数474人
  • ボランティア募集については短期間で人数を集めるにはHPでは難しい。
  • 安全管理については、リーダーもボランティアも兼用できる手引書を作成。現地調査シートも作成し、二人一組で全世帯の現地調査を行うことができた。
  • ボラセン開設に伴い、ながおか市民防災センターの既に入っている予約の取り消しを行った。豪雨や大雪に備えて所定の期間研修室の1室を確保するなども検討したい。
  • SerV、ひのきしん隊や企業の協力おかげで人員を集めることが出来た。
  • 雪害ボラセンを円滑に進めることでなく、地域の防災対策を向上させることが重要。地域で既に助け合いのシステムがある場合、その意識を削ぐことのないように考慮したい。
    etc.

平成23年度 第2回被災時対応検討会

降雪期を前にして、豪雪に備えた雪害ボランティアセンターの設置・運営について討議を実施した。主な内容は以下の通り。

  • 地域防災計画に沿った手順で設置をする。災害救助法が適用前でもその後も降雪が予想される場合などはボラセン設置の協議を関係者で開始する。
  • 除雪作業は経験が必要なことから、ボランティアは事前登録制とし除雪経験をヒアリングし、経験者と未経験者のバランスがとれるように事前マッチングを行う。
  • 基本は自助、共助。地域の共助力を削がない形で除雪ボランティアによる支援を行うことが必要。個人を支援するというよりもボラセンが自主防災会や町内会を支える形がベター。
  • ボラセン設置協議及び決定した段階で、被災時対応検討会メンバーに連絡し、参集いただく、社協と機構を中心にその手順を検討する。住民安全ネットワークジャパンには情報配信を依頼したい。
  • 福島から避難されている方は雪の経験が少ないため、不安を多く抱えている。
    ⇒避難者にチラシを郵送してニーズ調査を実施。雪かき道場のノウハウを活用しながらボランティア隊を結成したり、雪かき講習会も検討中。具体的な対応策はニーズを把握した上で検討する。

その他、東日本大震災ボランティアバックアップセンターの活動報告とともに意見交換を実施。交流拠点まわらんしょの運営方法を中心に意見交換がなされた。

平成23年度 第1回被災時対応検討会

平成23年度の第1回被災時対応検討会では、東日本大震災発災以降活動を行っている東日本大震災ボランティアバックアップセンターならびに長岡災害支援ボランティアセンターの活動報告および意見交換を行った。
意見交換では、主に福島からの避難者の対応について、避難者の情報把握や在宅支援、ボランティアとの連携などの観点から意見交換がなされた他、今後の方針についても話し合いがなされた。

また、7月末に発生した新潟・福島豪雨の対応についても社協などから報告が行われた。

東日本大震災、雪害、水害の経験に基づき、今後のボランティアセンターのあり方についても議論が行われた。主な内容は以下の通り。

  • 新潟・福島豪雨では、旧長岡市域の被害は少なく栃尾支所地域で被害が大きかったが、支所が独自に支援活動を行ったため、比較的スムーズに支援活動がとりおこなえた。支所地域での災害は支所で対応できるのであればそれが良い。それをバックアップできる体制整備が大事。
  • 支所地域のように地縁コミュニティが強固な地域と旧市街ではコーディネートの方法が異なる。
  • 災害の際に我々関係者だけでやろうとするとすぐに限界に達してしまう。それよりも地域のリソースを上手く活用することが大切。そういった地域の団体と平時からつながっておくことが大切。
    etc…