第8回協働型災害ボラセン勉強会「災害時の高齢者支援を考える」を開催しました。


第8回長岡協働型災害ボランティアセンター勉強会「災害時の高齢者支援を考える」を2月24日に開催し、防災関係者だけでなく福祉・保健・医療関係など様々な分野から約35名もの方々にご参加いただきました。

この日お話しいただいたのは、高齢者総合ケアセンターこぶし園総合施設長で、(認特活)災害福祉広域支援ネットワーク・サンダーバード理事の吉井靖子さんと長岡三古老人福祉会高齢者複合施設サクラーレ福住施設長の冨田幸二さんのお二人。
平常時における高齢者支援の現場の様子や、中越地震や東日本大震災での災害支援の経験などについてもお話しいただきました。

認知症の方々は、災害時などの慣れない環境に置かれると認知が進んでしまう可能性もある他、十分なケアが受けられないため、出来るだけ、いつもと同じ環境に居られるようにすることが必要だそうです。
そのため、中越地震の際には、こぶし園では、避難所等に認知症の方々を探しに行き、まずは本部で受け入れ、その後、各グループホームなどで対応を行ったそうです。
また、緊急期でだけでなく、中長期のサポートが必要であることから、仮設住宅にサポートセンターを開設、訪問看護や通所介護なども実施した他、慣れない環境の中で要介護状態にならないように予防介護にも力を入れられたそうです。このサポートセンターの形がその後の東日本大震災の際の災害時の高齢者支援のモデルとなっているそうです。
災害支援は、緊急時だけでなく、避難所から仮設、そして地域再生まで連続して支える仕組みを作る必要があるというのが、とても印象的でした。

dav

長岡三古老人福祉会でも、平成16年新潟・福島豪雨(7.13水害)や中越地震の際には、介護が必要な被災者の施設への受け入れや厨房施設を活かした炊き出し、入浴支援などの活動を行った他、中越沖地震ではその経験を生かして、様々な団体と連携をしながら柏崎市内の小学校に福祉避難所の開設・運営を行った他、長岡を拠点に全国からの介護職員の支援の受け入れを行うなどの様々な支援活動に当たられたとのことです。
また、東日本大震災においては、福島からの避難者の方々の受け入れも行いましたが、重度の方はバスでの長距離移動が困難であることから、新潟から福島まで福祉送迎車を出し、避難支援活動も行ったとのことでした。

どちらもこういった過去の災害の経験を生かして、地域とつながりができるよう施設の運営を行っているのが特徴的であり、地域側からももっとどのような福祉施設が地域にあるかを知った上で、災害時にどのように対処したら良いかを地域として検討しておくと、いざという時の的確な対応につながるのではないかと思われます。今後、中越市民防災安全士会など、地域で活躍する方々とも検討を重ねていければと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA