「国際復興支援チーム中越」の活動報告会が開催される


3月22日、長岡大学において「国際復興支援チーム中越」の活動報告会が長岡大学で実施され、約20名の皆さんが参加されました。
報告会の第一部「チーム中越のあゆみ」では、中越地震の際に中越が受けた支援やその後の復興の様子、
そしてそれ以降に中越の皆さんが行った国内外の被災地に対する支援活動についての報告が行われました。

長岡技術科学大学のボランティアサークルの学生からは、中越震災を契機にサークルが誕生し、その後、様々な活動を行っていく中で
逆に地域からいろいろな気づきや学びをもらったことなどについて報告がなされました。また、その他の参加者からも他の被災地の復興支援
に関わることで、支援をする側が逆に元気をもらったり、その中で地域活動の主体性が生まれたりという被災地との交流から生まれた様々な
動きや効果についても報告が行われました。?

長岡大学の留学生の皆さんからは、四川地震の際に行った募金活動の話や、それを契機に今までなかった中国人留学生と日本人学生の
間で交流が始まったことについて報告がなされました。特に「四川地震が起こる前までは日本人とはまったく交流がなく、自分が日本に来た
ことを後悔すらしていた。しかし、地震の募金を通して日本人の暖かい心に触れ、それからの日本での学生生活が本当に有意義なものになった。
今は日本に来てよかったと思える」という言葉は本当に印象的でした。

この報告会で発表いただいた活動は、必ずしも「チーム中越」として組織的に行った活動ではありません。しかし私たちは中越の皆さんが
自発的に行った被災地支援の活動全てが「チーム中越」の活動につながるのだと考えています。?

第二部の「チーム中越のこれから」では、チーム中越代表の羽賀さんより「チーム中越ってなあに?」と題して講演いただきました。

まず冒頭に復旧と復興の違いについてお話しいただき、その中で、復旧は災害前の状態に
戻すことで、復興とは災いを転じて福となすこと、すなわち災害をチャンスとなすことであり、
私たち中越はこの「復興」を他の被災地に発信していく責務があるとのお話をいただきました。
つまり、中越が復興の過程を通して得た知見を形式知化して後世や他の被災地のために
残すことが重要であり、同時に次世代のファシリテーター育成や多様な分野の人と人を結ぶ
プラットフォームを構築することが大切であると述べられました。
チーム中越では、今後それらを目的とした中越○○塾を毎月開催していきたいと考えています。

第三部では今年1月に「チーム中越」として(社)中越防災安全推進機構が実施した
フィリピンの水害復興支援の事前調査についての報告がなされました。
現在の被災地の状況について報告がなされた他、チーム中越の支援の可能性や、
そのためには前述のように中越の知見を改めて形式知化し発信していくことが大事で
あることが確認されました。

このように今回の「国際チーム中越活動報告会」では、単に中越の被災地支援のあゆみを
振り返るだけでなく、被災地支援の重要性やその効果を明らかにすることが出来た上、
今後チーム中越が目指すべき道も明確にすることが出来るなど、非常に意味のある
報告会となりました。

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