第2回長岡災害ボラセン勉強会「アレルギー支援を考える」


第二回災害ボランティアセンター勉強会は「災害時におけるアレルギー支援を考える」をテーマに講師にアレルギー支援ネットワークの中西理映子さんをお招きして開催させていただきました。

今回はテーマがアレルギー支援をテーマに開催させていただいたこともあり、災害ボランティアセンター関係者だけでなく、アレルギー親子サークルや県や市の保健師や管理栄養士の皆さんなど、多分野から40名強の皆さんに参加いただくことが出来ました。

勉強会の前半は中西さんよりアレルギーの基礎知識や発作が起こった時の対処方法などの他、東日本大震災の時の対応を例に災害時におけるアレルギー患者に対する支援の現状と課題についてお話いただきました。

後半は災害時におけるアレルギー支援をテーマに、長岡で災害が起こった際にアレルギー患者の方々に対してどのような支援が出来るのか、その課題と可能性について会場を交えて議論を行いました。
議論の中で見えてきた課題や可能性は以下の通りです。

平時からの啓発活動の必要性
・アレルギ―の患者もしくはその保護者自身が災害時にアレルギー対応の食材が手に入りにくくなることを理解出来ていない。もっと平時から啓発活動を行い、自助による備蓄の確保を進める必要がある。
・災害時にアレルギーの方々に支援を行おうとしても、どこにそういった方々がいるのかを把握するのが非常に困難。平時から患者会や自主防災会などを通じてそういった方々の存在を知っておく必要がある。
・支援者も被災者の中にアレルギー患者の方々がいる可能性があるということを理解していない。アレルギー患者がいることやアレルギー患者に対する支援の必要性を前提に活動を行う必要がある。

検討課題
・災害ボランティアセンターや患者会が災害時に相談や支援の依頼を出来る行政の窓口が必要。
・アレルギー食材に関しては、絶対的な在庫量が少ないこともあり、流通備蓄では対応が困難である。
・誰でも食べられるような炊き出しを地域の防災訓練などで実施しておくとよいのでは。

その他
・消防団の中でもアレルギー支援についての必要性の啓発を行う。
・そもそも災害ボランティアセンターの存在を市民が良く分かっていない。市の総合防災訓練などに参加するなどして、災害ボランティアセンターの存在と役割を市民に広く知ってもらう必要がある。
・初動で被災地支援に入る消防団と災害ボラセンの連携を強くする必要がある。

以上のように課題や検討項目などがいろいろと見えてきました。
ただ、この勉強会の実施によって、多くの方々がアレルギー支援の必要性が理解できたこと、多くの団体や人々とのつながりが出来たことがとても大きい成果だったと思います。

これを機会にアレルギー支援の具体的な動きにつなげていきたいと思います。

次回勉強会は6月か7月ごろに開催する予定です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA