栗駒耕英・花山の復興交流会が行われました!

2008年6月14日に発生した岩手・宮城内陸地震発生からひと冬が経過し、いよいよ迎えられそうな避難指示解除を目の当たりに、
宮城県栗原市の伝創館にて「第一回地域復興交流会」が開催されました。会場となった伝創館は、地震後栗原市の耕英地区の方々が
避難所として利用されていた施設でもあります。

第一回目となる今回は「新潟県中越地震を体験した被災者から復興ノウハウを学ぶ」目的のもと開催され、中越からは川口町からの
メンバーを中心に中越地震からの復興に取り組んできた面々、総勢14名で参加しました。

会はまず中越からの復興の経過報告として、えちご川口交流ネットRENの水落さん、川口町地域復興支援センターの星野さん、
川口町役場の綱さん、道の駅あぐりの里生産者協議会の丸山さんからそれぞれの立場からの経験談があった後、車座になって、
耕英・花山と中越から川口地区の皆さんを交え、意見交換会が行われました。

「がんばるベア工房」の皆さん作成のがんばるベア

花山鉄砲祭りの色紙
意見交換会では、花山地区の佐々木さんより、「地震になって、地震前には無かったコミュニケーションの連携が出来たりしている。
お金がどうのもあるが、まずはコミュニケーションがとれたら。」と、する事のなかった冬の仮設住宅で、「がんばるベア工房」を
立ち上げた話をして下さいました。頑張る気持ちを込めて、グループで製作に励んでいるとの事です。
それを受け、えちご川口交流ネットRENの水落さんは「まずは楽しみながら、小さいことから出来ている事はすごく良いと思う。
いずれは売って、生活復興の足がかりとする事も考えられる時期が来るかもしれない。」との中越でのこれまでの体験を踏まえ、アドバイスがありました。
また、宮城の伊藤さんからの、「生活再建、生業再建を具体的にどうするかの決断を迫られている。
まずはそれで頭がいっぱい。」との話しに対し、川口町地域復興支援センターの星野さんは、
「復旧がひと段落しないと、なかなか地域をどうしていくのか、という事は進められない。
しかしその復旧の過程の中でも、各地区の情報交換は出来る。川口ではその様な場として、「夢づくり交流会」を設け、
今でも定期的に続けている。」と、同じ問題を抱えてきた川口ではこうてきた、との意見もありました。
中越は被災から4年と半年、耕英・花山は被災から9か月と復興の時間軸が違う中での意見交換会となり、
中越がこれまで大事にしてきた「コミュニティ」の再建、そして耕英・花山の方々がまさに今直面している「生業」の再建、
それぞれの時間の中でのポイントは違えど、その先に描く地域の未来は通ずるものがあり、お互いが刺激となった時間であったと思います。

意見交換会の後、中越内の幅広い産官学民のネッ トワークで中越での想いと経験を他地域の復興にお返ししている被災地復興支援プロジェクトチーム中越より、くりこま耕英震災復興の会、花山震災復興の会への義援金の贈呈、そして「がんばるベア工房」からは、中越のメンバーへがんばるベアの贈呈が行われました。
最後にくりこま耕英震災復興の会会長である大場さんより「私たちも大変だけど、もう何年も大変な人がいる事を知った。今回のサブタイトルである「復興をバネに」は中越から頂き、被災前より地域を良くして行きたいと言う思いを込めてある。春から頑張っていきたいと思う。」との挨拶があり、交流会はお開きとなりました。
翌日は、川口の和南津そばの会、田麦山自然塾のメンバーから、手打ちそばの講習が行われ、お昼には打ちたてのそばが振る舞われました。栗駒・花山からもそばの名人が現れ、たくさんの子どもも交え、お互いのそばの作り方講習会となりました。お互い、そばの打ち方やツナギの違いを聞きながら、そば打ちに励みました。お昼にはとても美味しく頂き、楽しい会となりました。

写真は一日目の懇親会の様子です。二日間に渡った中越と栗駒耕英・花山の交流会は、有意義で楽しい会となりました。今後も継続して、交流を続けていきたいと思います。

後日、くりこま耕英復興の会、花山震災復興の会がんばっぺの皆さんから、参加していただいた川口町の皆さんへ、感謝の気持ちを込めた苺が送られました。苺は岩魚と並ぶ、耕英・花山地区の特産品です。はその際のお手紙を、ここでご紹介させて頂きます。
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川口町のみなさんへ

先日の復興交流会に遠くから来ていただきまして本当にありがとうございます。
いろいろ参考になることがありました。私たちは川口町のみなさんの元気をもらって、山に帰ろうと思っています。

3月31日に市の復興計画市民説明会がありました。その中で市長が5月の連休過ぎには避難解除が出来るかもしれませんと、いっていました。これに期待しまして、準備をしていこうとおもっています。
このイチゴは交流会の帰りにお土産に持ち帰ってもらえれば良かったのですが、都合がつかず今回送らせていただきます。少しですが皆さんで食べてください。
本当にありがとうございました。

くりこま耕英震災復興の会 会長 大場浩徳

花山震災復興の会 がんばっぺ 会長 大山幸義

2009年3月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : chuetsu-bousai

国際留学生フォーラム in 長岡

2009年3月1日、長岡市で国際留学生フォーラムが開催されました。
中越大震災、中越沖地震では、被災された多くの在日外国人の皆さんが、言葉や文化の
違いから、とても困難な避難生活を余儀なくされました。そのような状況を
繰り返さないために双方の言葉も文化も知っている留学生の皆さんに一役買ってもらおう、
そんな発想から生まれたのが、この「国際留学生フォーラム」です。
フォーラムでは、まず長岡市国際交流センターの羽賀さんによるオリエンテーションが
行われ、留学生が災害時および平時において果たせる役割や地域と関わる意義などについて
講演が行われました。

引き続き行われた内閣府の田尻さんの基調講演では、平時からの「減災」の国づくりの
重要性と国際防災協力、国際連携の重要性についてお話を頂きました。

そして、その後を受けて行われたパネルディスカッション。
留学生の梁根栄(ヤン・クンヨン:韓国)さん、王芳(ワン・ホウ:中国)さん、
Zaw Zaw Aung(ザウ・ザウ・アウン:ベトナム)さんの他、四川大震災の支援に
現地で活躍されている吉椿さん、基調講演を行われた田尻さんがパネラーとして
ディスカッションに参加されました。

パネルディスカッションでは、四川震災の復興に活躍されている吉椿さんからは、
現地の被災状況や活動の内容や、そこで生かされる過去の日本の災害経験から得た
知見などについての報告がなされました。

中越震災の時に被災した外国人のためにピクトグラム(避難時の対応を図式化して
表したもの)を作成された梁さんからは、在日外国人への災害情報提供のありかたに
ついて発表がなされた他、中国から来られている王さんからは、中越震災で被災
された時に、初めて体験した地震でパニックになってしまったことや、一緒にいた
日本人の友達に助けられたことなど被災時の教訓についてお話いただきました。
そして、ザウ・ザウさんの発表では、母国ミャンマーを襲ったサイクロンの
被災者のために長岡技科大の協力を得て募金活動を行った時のことや、現地への
救援状況などが報告されました。

パネルディスカッションでは、在日外国人の皆さんと地域がともに生きる多文化
共生社会を築いていくことの重要性、またそのような社会を築いていくための
留学生の役割が明確になってきたような気がします。また、海外での災害時には、
留学生が被災地の情報を日本にもたらし、日本からの援助を現地で支援を本当に
必要としているところに届ける橋渡し役になりえる。そして日本の被災経験が
海外でも役に立つ。
そんな様々な可能性を感じさせられたパネルディスカッションでした。

そして第二部で行われたチベット出身の歌手バイマーヤンジンさんのトークコンサート。
バイマーヤンジンさんの生い立ちや、日本に来て豊かな国づくりには教育が大切と感じ、
母国の学校建設のために募金活動を行っていること、四川大地震の復興のために行って
いる募金活動のことなど、笑いあり涙ありの絶妙なトーク。そしてその美しい声で
歌われるチベット民謡や日本の童謡に観客の皆さんも終始魅了されていたようです。

本当に音楽に国境はないことを感じさせられた1時間半でした。
そして、国際留学生フォーラムの締めくくりには、世界各地の災害援助のために
「チーム中越」などで集めた募金の贈呈が行われました。

今回のこの国際留学生フォーラム、本当にこれがきっかけです。このフォーラムの
開催がきっかけで留学生同士、留学生と地域、留学生と在日の外国人などいろいろな
ネットワークができ、災害時に強い地域が築いていけたらと思います。

次回の国際留学生フォーラムは7月を予定しています。ぜひご期待下さい。

2009年2月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : admink