第3回長岡災害ボラセン勉強会「災害時の消防団との連携を考える」

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第3回長岡災害ボラセン勉強会では「災害時の消防団との連携を考える」をテーマに、長岡市消防団の方々にお越しいただき、議論を深めました。

昨年、長岡市乙吉地区での水害の際には、消防団の方々が災害ボラセンに先駆けて現地に入り、復旧作業に当たっており、その後、それを引き継ぐ形で災害ボランティアが現地に入り活動を行いました。
しかし、消防団の方々も災害ボランティアセンターというものを認知しておらず、災害ボラセンスタッフも消防団の方々が復旧作業に当たるとは思っておらず、互いが互いの存在を知らなかったために必ずしも連携が上手く行われたという訳ではありませんでした。

そこで今回の勉強会は、まず互いの団体の組織体制や活動を良く知り、災害時における活動の連携を円滑かつ効果的に行えるようにすることを目的に開催しました。

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まず、長岡市消防本部より消防団の概要(各方面隊管轄区域、組織体制、報酬、災害時の連絡体制)についてご説明頂いた後、消防団の方から昨年7月豪雨の際に消防団がどのように動いたかについてお話しいただきました。
また、消防団の方々にも災害ボランティアセンターがどのような組織なのか、また災害時にどのように動くのかを知っていただくために、災害ボランティアセンターの概要についても説明させていただきました。

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この勉強会を通じて消防団について様々なことを理解することができましたが、中でも以下のようなポイントが連携を考える上で大切であると考えさせられました。

  • 消防団と消防署は別々の組織であり、消防団が消防署の指揮下に入るわけではなく、災害時などは必要に応じて双方の協議により役割をきめること。
  • 消防団の出動は、消防署、町内からの要請、消防団独自の三パターンがあり、豪雨などで消防団独自で出動を判断する場合は、各地域でここが溢れたら危ないというシグナルになるような河川等があり、その河川の状況などにより出動を判断するということ。
  • 消防団の任務は「火災の予防、警戒、鎮圧及び風水害その他災害の防御等の消防活動」であり、災害の復旧作業はその任務に含まれず、復旧作業を行う場合は、あくまでも自主的なボランティア活動と言うこと。

災害ボランティアセンターが消防団と上手く連携を図れたらと考えていた部分は、主に災害復旧作業に関わる部分であったわけですが、実はその部分は消防団の任務ではなく、地元消防団によるボランティア活動だったわけです。
また、消防団自体も、災害ボランティアセンターという存在を認識していなかったために、災害後の復旧作業において災害ボランティアセンターと協働出来るという認識も当然ありませんでしたので、昨年度は連携出来ないことが当然だったわけです。

当初、災害ボラセンとしては、消防団が任務として復旧活動に当たっていると考えていたので、組織間で仕組みとして上手く連携が図れると考えていたのですが、ボランティア活動となると、その連携のあり方も変わってくるわけで、消防団の方々にも災害ボランティアセンターの組織体制や仕組みを上手く知ってもらい、災害時には災害ボランティアとも連携協働して復旧作業に当たれるということを認識していただき、お互いに協力できる関係性作りが必要だということを共有することが出来ました。

今後、災害ボランティアセンターとしても消防団の方面隊長会議などの場に顔を出させていただきながら、災害ボランティアセンターについての認識を深めてもらうと共に、災害時には協働できる信頼関係や連絡体制を築いていきたいと思います。